3/3 蔓延防止措置の延長申請へ

まん延防止措置の延長申請へ

■ 陽性者数に減少の兆しなし

 

3/6までとされていたまん延防止措置を、静岡県も20日まで延長する方針を固め国に要請することを決定しました。第6波の収束が見通せず本県でも陽性者数に減少の兆しはありません。

今回のオミクロン感染は、重症化しにくいとは言われても感染力が極めて高く、これだけの感染者数となれば、今までと同じように病床使用率も上がり、重症者やお亡くなりになる方の人数も決して少なくありません。その上東京都の専門家によれば、オミクロンと同種の変異株(ステルスオミクロン)が間も無くオミクロン株に置き換わると発表され、第6波の収束の前に新たな感染の波に襲われることになると警鐘を鳴らしているのです。

今日方針決定した延長措置が、このステルスオミクロンの流行を前提としているとは思えませんが、延長して20日までを再び厳しい自粛期間とするなら、抑制に必要とされる行動様式への要請をもっと効果的なものに改めるべきだと感じます。

これほど強い感染力が報告されていながら、今回のオミクロン感染では飲食店でのクラスターがあまり報告されていません。これは飲食時の感染予防が行動として定着してきたためだと私は考えています。特に本県で『ふじのくに安全・安心認証制度』を取得してくれた飲食店にまで、営業時間短縮の要請が必要なのでしょうか。もちろん酒類の提供によって気が緩んで感染しやすい環境が生じることは考えられますが、人数制限や空間制限、飲食店側の換気や消毒への配慮が徹底されれば、営業抑制そのものは緩和するべきではないでしょうか。一日あたりの協力金支給も多額となるし、これではwithコロナとは言えません。withコロナとは本来、コロナ感染が存在していても業務を継続できる方策を見つけ、これを実現していく努力や工夫を認める姿勢のことではないでしょうか。

むしろ、今回のオミクロンの感染では、クラスターが見られるのは介護現場であり学校です。そしてこれらは休業するわけにはいきません。介護は毎日の生活そのものですし、リモートであれ教育には継続が何より必要です。であるならば、医療現場と比べて極めて貧弱な介護現場の感染対策設備や備品を至急充実する財政支援や物資の充足、そして職員への徹底した再訓練と認知症など高齢者のケアの在り方の再検討こそが早急に確立されるべきです。学校においても散発的に閉鎖とするのではなく、近距離でマスクを外して会話をする場面を一切抑制することです。徹底した学校では、リモート環境や教員の習熟度も既に高度化されており、給食や体育の時間でも先生方の限界を超えるほどの指導や児童たちの懸命な協力によって、安全が確保されていると現場は多いのです。こうした事例を速やかに汎用することが大切だと思うのです。

説得力の政策を展開する。コロナ禍でも政治が指導力を発揮するためには、絶えず自分たちの施策が世論の理解を得られているかを省みることです。SNSであらゆる情報が瞬時に共有され、むしろ行政よりも現場の皆さんの方が、本能的に効果的な抑制行為を知っているのです。

政治が意地を張らず、そろそろ柔軟に政策を現実的に運用するべきだと私は思います。