長田地区にコミュニティバスを走らせよう⑦

12/25 長田地区にコミュニティバスを走らせよう⑦

 

『長田コミュニティバス運行準備会』の発足から2年を迎える来年4月、ようやく実証運行のスタートが決まりました。

先週22日に開催された『静岡市地域公共交通会議』にて、この実証運行が承認されたのです。

 長田地区を走る現在の路線バスのうち、安倍川駅以西の『しずてつジャストライン丸子小坂線』の廃止も同時に承認され、事実上、私たちが計画してきたコミュニティバスが、この路線の機能を継承することになります。もちろん、コミュニティバスですから、高齢者をはじめ交通に不便さを感じている方々のもとへと、幹線道路から住宅街の街路へと現状路線よりも、きめ細かにルートで運行する計画です。

 今回の挑戦が、私にとっては実は3度目の挑戦。

 

 最初は静岡・清水の合併直後、区役所の支所昨日をオーク長田に併設した際に『長田循環バスを実現する会』を立ち上げ、地元のまちづくり団体『長田地区活性化協議会』の皆さんと運動を起こしました。約4千世帯へのアンケートを行うなどの取り組みをしましたが、この時には、安倍川駅の改修を優先するという市との協議を踏まえ、一旦運動を中止。安倍川駅の駅舎の改修、広場の創設を待ったのです。

 そして二度目の挑戦が8年前。安倍川駅も完成し、地元の開業医の先生の提案で、再び協議の場を設けました。しかしこの時には、バスの運行事業者を見つけることができず、かなり具体的な構想を練りながらも断念。

 こうした経過を経て5年前に出会ったのが、㈱KMSバスの松本社長。市議の白濱さんが、私のこうした取り組みを知っていて紹介してくれたのです。以来3年間は構想を練りながら時期を待ちましたが、いよいよ2022年5月、運行準備会を立ち上げて、自治会、社会福祉協議会、地元企業、市議、そして事業者である㈱KMSバスの松本社長の参画で、

①ルートの策定、②車輌の準備、③住民説明会の開催、④交通会議への度重なる提案、⑤許認可官庁との協議を繰り返し、途中何度も色んな課題にぶつかりながら、ここまで進めてきました。

 

 当初の提案は全4ルートで、ほぼ長田地区の南部全域で、医療機関、交通施設、観光施設、そして商店街やスーパーなどをコミュニティバスとして循環する計画を立てましたが、今回はそのうちのルートが一つ実現することになります。準備会の皆さん、交通会議の皆さん、本当にありがとうございました。

 

 今後は、具体的に車両やバス停設置の準備を進めながら許認可を確保し、正式に記者発表を通じて公表してから、住民説明会とルートなどチラシの配布を行って、運行を迎えることになります。

 全国では次々とバス路線の撤退が続きます。乗車賃だけで採算が取れる事業ではありません。地元の方々の協賛や応援をいただく仕組みも、これから突貫工事で組み立てなくてはなりません。これからが本番です。事業者さんを中心に準備が進みますが、地元の県議、市議が啓発や組織づくりを支えながら、安定した運行を目指していきたいと思います。決して容易な取り組みではありませんが、これからの『生活を支えるちょっとした快適で安全で楽しい移動空間』を実現していきたいと思います。

 

私が市議時代から地元で目指してきた3つの約束。

安倍川駅の再編成、コミュニティバスの実現、区役所支所の駅前への移転整備。

着実に前に進んでいます。