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4/4 信州を訪ねて

4/4 信州を訪ねて

 

昨日、日曜日に家族を伴って信州を訪れました。

松本城から縄手通り、木曽の奈良井宿に寒天パパガーデンへ。国宝指定の松本城の保存状態や観光活用、縄手通りや奈良井宿の街並みの保存には、税制優遇などの背景となる支援制度を感じます。いな食品工業㈱がマルシェを開いたガーデンには、ホール、蕎麦店、レストランなど、多彩な施設が整備され、地域から日本を代表するに至った食品産業の拠点創造を見ることができました。

 都会化を直走り、人口を増やすことをまちづくりの目標に掲げて成長の先頭であろうとする政令市とは違い、日本にはこうした小さな地方が、その規模でありながら「個性」を守り続けています。これはとても立派な歩みだと感じます。今更となって地方の崇高な孤高の精神を感じるものです。

 私たちが暮らす静岡では、地方の良さを表現するのに、色んなことを歴史の中から探し出して、思い出して、埋もれた山の中から掘り返すような作業が必要になります。しかし木曽の山中や松本市の街並みに残る佇まいには、ずっしりと静かに、そこにあり続けた地方の歴史や生活の匂いを感じます。

 ビジネスというと古き歴史とは無縁にも思われ、だからこそこうした地方から若者はいなくなってきたのが平成の歴史でしたが、なかなか目に見えなくても、決して目立たなくても、こうした歴史の残る街にも堂々と静かに産業があるのだろうと思います。こういう地方が日本の誇りだと、私は思います。