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台風15号被害、暮らしの損傷をトリアージする

台風15号被害、暮らしの損傷をトリアージする

 

トリアージとは災害をはじめ多くの傷病者が発生した場合に、お医者さんが、治療の緊急性を判断して優先順位を決め、色別に可視化して治療の効率性を高める、ことです。

私は、今回の台風15号の被災地対応にあたって、何から手をつけるべきか、何をどこまで対応して行政に繋げているかを可視化して、あたかもトリアージ作業のように、深刻性、重大性、時間的制約の元に、自らが対応する優先順位をつけて、取り組んできました。

 

こうした災害時の議員の最大の仕事は、現場の状況を把握して、そこで必要とされる人材、施設、設備そして予算などの復旧インフラが動きやすいやすいよう、情報を共有すると共に、現場と関係機関を繋いであらゆる必要事項を手配することです。

この活動のなかでは、現場で一緒に作業することも、視察することもありますが、徹底して適切な依頼を繰り返し続けることになります。

写真の表は、今回私のところに寄せられた住民、自治会、市議、そして行政からの被災状況と支援要請をまとめたものです。件数にして64件。地域からの一体的な要請もあれば、個々の住民や企業からの要請もあります。

トリアージ作業は、項目ごとに色分けして、赤、橙、黄、緑、青へと私なりに対応の進み具合を峻別して、発災以来、毎日これを全てが青になるまで対応していきます。もちろん、市内全域の被害から言えば、駿河区を中心としたごく僅かなものに過ぎません。

発災直後はいずれも赤い状態でしたが、本当に皆さんのおかげで進んでいきます。

そして大切なのはここからです。

当面の復旧から回復へと動くなかで、原因と課題が明らかになります。

今度は、これをトリアージして、克服可能なものは何かを見つけ出さなくてはなりません。

災害克服に終わりはありません。

治水の治は政治の治だと、ずっと伝えてきました。

20年近くも災害と向き合ってきて、市の浸水プランを立ち上げて搭載事業の全てを終えても、気候は変動して、街の弱点を見つけ出して、水は低いところで平らになろうと浸水を広げました。

台風15号をきっかけにまた始めなくてはなりません。